介護者支援

 医療技術が発達し、人の寿命が延びたということは、喜ばしいことではありますが、反面、寝たきりの高齢者や慢性病をいくつも抱えた患者さんの数が増えてきたことも否めません。特に、加齢と共に援助や介護が必要になった高齢者をもつ家族は、初期の段階ではとまどいやショックを受け、「できるだけのことをしてあげないと」と気合を入れすぎて過保護になることがあります。そのために本人が「できること」までやってあげてしまい、結果として依存心を育ててしまったり、本人のやる気をそいでしまったりします。また、病気や加齢に対する理解のなさや、必要以上の意気込みから、本人に無理な努力を強いてしまい、肉体的・精神的においつめてしまうこともあります。

とはいっても、特に在宅で生活されている高齢者の場合、家族や配偶者、パートナーなどの身近な方の援助が不可欠です。そのため、介護に関わる方は、必要なところは介護士や看護師などの専門家に任せ、無理のない介護を心がけましょう。

<身体面>

 介護者が最も悩まされるのは腰痛です。というのも、特に介護の場合、大人である高齢者を抱えあげたり、支えたり、と、負荷が多くかかるためです。

腰痛を防ぐための体操は数々紹介されていますので、ぜひそれをご参考になさってください。また、体にかかる負担の少ない介護法を覚えることも、腰痛を防ぐための大事なポイントです。

NHK 福祉ネットワーク:
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/arch/thu/51215.html

介護者もちょっと一息:
http://www.attaka-heart.com/roujinkaigo-youtuuyobou.html

財団法人 骨粗鬆症財団:
http://www.jpof.or.jp/content/info/youtu.pdf
<精神面>

 介護をしている人には、周囲が思うよりもはるかに大きなストレスが身体的にも精神的にもかかっています。特に高齢者介護の場合、育児と異なり、どんなにすばらしい、献身的な介護を行っていたとしても、加齢と共にどうしても体調が悪くなっていき、最終的には人生の最期という日が必ずやってきます。

 また、特に認知症や痴呆のある方の場合、いつも介護に当たっている人にはわかる変化が、たまにしかこない身内や友人にはわからない、ということがあり、そのせいで介護者が悪く言われてしまうこともあります。

 他にも、高齢者の自立を促すために行っていることに対し、周囲から「意地悪な介護者だ」「高齢者がかわいそう」といった無責任な声がかかることで、介護者を孤立させてしまい、つらい立場に追い込んでしまうこともあります。

 介護に関わる人は、ぜひ無理をせず、周りからの声に振り回されず、専門家に相談をしながらマイペースにやっていきましょう。

 また、介護に関わっている人のご家族やご友人の方は、介護の方針に異を唱える前に、ぜひご自身で一度一ヶ月でも二ヶ月でも介護に直接携わってみることをお薦めします。その上で、介護者のためになるであろう助言をしましょう。
<アメリカにおける介護者支援団体>

AARP(Caregiving):
http://www.aarp.org/families/caregiving/

Help Guide:
http://www.helpguide.org/elder/caregiver_support_groups.htm

NY市:
http://www.nyc.gov/html/dfta/html/caregiver/caregiver.shtml

<日本における介護者支援団体>

ケアする人のケア:
http://popo.or.jp/carecare/index.html

介護110番:
http://www.kaigo110.co.jp/

シニアナビ:
http://www.senior-navi.com/care/kaigo.html

認知症ケア:
http://www.ninchishou.com/

がんばらない介護生活:
http://www.gambaranaikaigo.com/index.htm

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